「なんでその銘柄を選ぶの?」タバコを吸う人なら、一度は聞かれたことがあるはず。
実は、銘柄選びには心理学的な要因が大きく関わっています。
セルフイメージ、社会的同調、広告による学習効果…これらはすべて、私たちが選ぶブランドに影響を与えているんです。
今回は、代表的なタバコ銘柄と、その選択に隠れた心理学をわかりやすく解説します。
なぜ銘柄で心理がわかるのか?
心理学では、人は「ブランドを通して自己表現をしている」と考えられています。
例えば、「男らしい自分でありたい」と思う人は、力強さをイメージさせるブランドを選びます。
一方で、上品さや洗練を求める人は、シンプルでクリーンなブランドを好みやすい傾向があります。

銘柄選びに影響する心理要因
・セルフ・コンセプト:自分の理想像に合った銘柄を選ぶ
例:自分は他の人とは違うという自己認識からたばこ屋にしかない銘柄を吸う
・社会的同調:周囲と同じ銘柄を選ぶことで仲間意識を得る
例:周りで吸っている人が多いから無難にアイコスかな~
・クラシック・コンディショニング:広告やCMで植え付けられたイメージ(現代では少ないかも) 例:高倉健がCMやってたし!やっぱ男はLarkだろ~!
・ブランドパーソナリティ:銘柄ごとの「性格」に共感する
セブンスター「力強い味わいと洗練されたイメージ」
マールボロ「ワイルドでアメリカンなイメージ」
ラキスト「アメリカン・ワイルド、不良っぽいイメージ」
代表的なタバコ銘柄と心理分析
・マールボロ:自由と男らしさを求める人
→ 力強さや自由を象徴するブランド。自己主張が強く、リーダータイプに多い。
・セブンスター:硬派で個性を重視する人
→ 渋く無骨な印象。こだわりが強く、流行に流されにくいタイプ。
・メビウス:無難で協調性を重視する人
→ シンプルで上品。冒険せず、安定や安心感を求める人に多い。
・ラッキーストライク:クリエイティブで個性派な人
→ ヴィンテージ感が強い。自由な発想や自己表現を大切にするタイプ。
たばこの現在
国立がん研究センターのデータによると
男性25.6%、女性6.9%、男女計15.7%(2023年)。
男性では成人全体、および20歳~70歳代それぞれで減少傾向。
女性では成人全体、および20歳、30歳代、および70歳代で減少傾向。
と、1990年代の50%~60と比較して半分程度まで減少。
たばこ離れは年々進行中。
加えて上記の喫煙率の内1/3は加熱式たばこが占めており
20代に限定した場合、なんと半数が加熱式たばこという結果に

加熱式と紙巻きの心理的違い
加熱式たばこの銘柄と紙巻きたばこの銘柄、同じたばこであっても
なんだか加熱式たばこの銘柄には愛着がわかない
これはブランド体験の『儀式性の違い』からくると考えることができます
紙巻きタバコには
• 箱を開ける → 1本取り出す → 火をつける → 煙を吸う
という一連の儀式があります。
この「行為の連続性」が古典的条件づけとして快感やリラックスと結びつき
その儀式の中でパッケージのロゴや色を毎回視覚的に確認するためブランドへの愛着が強化されやすい。

他にも
・紙巻きタバコは銘柄が「自分のスタイル」を表す記号として機能してきた歴史が長く、銘柄ごとのブランドイメージがある。
一方、加熱式は、デバイス(本体)にブランド性が集中していて、カートリッジの個性が弱いから、銘柄での自己表現がしづらい。
• 紙巻きタバコは「ブランドごとのカルチャーや仲間意識」が昔から強かった。
社会的アイデンティティ理論で言えば、「○○吸ってる人=こういうタイプ」というカテゴリーが存在し、そこに所属意識が働く。
• 加熱式はどちらかというと「健康志向・時代の流れ」で選ばれるので、ブランドで差別化する意味が薄い。
• 紙巻きは嗜好の細かい違い(味・香り・煙の強さ)がブランドごとにハッキリしてる。
• 加熱式は味のバリエーションが少なく、“どれでもいい”感が強い。
心理的には選択の自由度の高さ=選んだ理由の強化=愛着形成につながるため
上記の心理的作用がたばこに対する意識の違いに影響すると考えることができます。
まとめ
・銘柄選びにはセルフイメージやブランドイメージが影響する
・選ぶタバコは性格や価値観を映し出しているといえる
・心理学の視点で見ると意外と深い?
「あなたはなぜその銘柄を選んだのか?」
少し考えてみると、心理学の世界が見えてくるかもしれません。
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